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2009年3月8日日曜日

「ふらっとバス」にふらっと・・・・


 金沢という町は、戦災に遭ってないことから、藩政時代からの町並みがあちこちに残っているが、細い道が至る所にあり、そんなところを走っているのが「ふらっとバス」、これに初めて乗ってみた。

 手軽にふらっと乗れることと、国内初の小型ノンステップバスとのことで、この名称になった入り口から出口まで段差のない「フラット」な立ち席入れて定員27人のかわいいバス。古い住宅街を縫うように走るため、当然速度は20~30km/hとのんびりで、運転手さんも現役を引退して嘱託で勤務するのんびり余裕の方々が多いようだ。なにしろ、「えっ、こんな所抜けていくの?」と驚くことしきりで、3つの循環コースの路線表を見てないとどこで降りたらいいかわからなくなってしまうほど。それに料金が、同じコースなら、どこまで乗っても100円!冷暖房完備で適度の揺れがあれば、ついつい、うとうとしてしまう。

 そのフラットバスの運転手さんに聞いた話。
ゆっくり走ってはいるものの路地から自転車などが飛び出してくると、思わず急ブレーキを掛けてしまうもの。とは言っても、ゆっくり走行する中での急ブレーキなのでそれほど衝撃はないはず。
 ところが、ある平日の乗降客が全くない昼過ぎ、そのちょっとの急ブレーキで、後方座席から何かが転がってきた。ふと見ると正座したままのおばあさん。運転手さんは余りにも静かで、人の乗っている気配がしなかったので、その姿にびっくり。「大丈夫ですか?どこか打たなかった?」「大丈夫ですよ」とよたよたと座席に戻る手には割り箸を握りしめていた。
 運転手さんが不思議に思って聞いてみた「おばあちゃん、どこから乗ったの?」「あら~、(金沢の人間は話の頭にこの、あら~、を付けることが多い)ここでちょうど5周目やわ。ほんならここで別のコースに乗り換えるかね、あんやと(金沢弁でありがとうの意味)あんやと」慣れた足取りでおばあちゃんは下車したとのこと。運転手さんは、コース1周40~50分の道のり、静かに正座していた彼女にはそれまで全く気がつかなかったとのこと。
 ついでに、この「ふらっとバス」のバス停の横にはスコップの収納されたボックスが置いてある。
「バス待ちと乗り降りを快適に!思いやり雪すかし」と書いてあった。



フラットバスの情報は金沢市のHPでhttp://www4.city.kanazawa.lg.jp/11310/taisaku/fratbus/flat.jsp

梅見の散歩

 啓蟄も過ぎ、春の匂いが花粉症と共にやってくる季節。

梅の花でも見に行こうと兼六園の梅林に出掛けた。ちなみに、兼六園は石川県の管理下にあり、土日「県民の日」と称して、県民は入園料が無料になる。山登りや里を歩くこのとの好きな私も、植物の名前はからっきしダメで、詳しい方が教えてくれても、右から左ですぐ忘れてしまう。そんな私でも梅と桜の花ぐらいは知っている。しかし、その種類にどんなものがあるのかはわからない。というので、今回は花を愛でながらメモをしてきた。

 兼六園の梅園にある紅梅は『摩耶紅』『鹿児島紅』『紅八重枝垂』『八重寒紅』『道知辺』といったもので、白梅は圧倒的な数の『白加賀』と『青軸』

 兼六園は雪景色と木々に張られる雪吊りが観光客の目当てなのだろうが、雪が無くては、雪吊りも単なる伸びきった縄にしか見えない。あと一月ほどでやってくる桜の季節を前に園内の小川「曲水」に掛かる木の橋の修理をしていた。その名も『花見橋』