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2009年5月6日水曜日

まだまだ行けまっせ!ミックのジャンプ

 長いGWの休みも終わろうとしている、なんて中学生が新学期を面倒くさそうに迎えるような気分だが、このGWの間に58才の忌野清志郎がこの世を去った。
それほど忌野ファンと言うほどでもなく、高校の頃友人が「このバンド、RCサクセションって言うんだけど、<ある日作成しよう!>と思って付けたバンド名なんだ」と言ったことと、知っている曲と言えば『ぼくの好きな先生』くらいのものだが、数年前から私の大好きな劇作家・演出家の岩松了の映画にひょうっこり出演してたりして「いい年なのに頑張っているな」などと感じていた。

 いい年して頑張っていると言えば、やっぱり忘れてはならないのがローリング・ストーンズ。
なんと45年間一緒にやっているオリジナルメンバーのミック・ジャガーとキース・リチャードは御年66才、一番年上のチャーリー・ワッツはなんとさらに2才年上の68才!途中参加のロニー・ウッドでさえ62才という、年齢だけだとそろそろ被介護世代バンド。そんな彼らの3年前2006年のニューヨークでのライブを中心に作られた映画『SHINE A LIGHT』を観てきた。同じ頃、大阪ドームでの彼らのコンサートを観てきたことを思い出し、出るシーン出るシーン「う~ん」とうなりっ放し、『Tumbling Dice』や『Brown Suger』では自然と体が上下運動になっていた。それにしても、ステージ上での彼らの所狭しと動き回る姿は感動もので、特に、いつまでも贅肉ゼロ状態のミックの、ジャンプしながらのダンスは全く年齢を感じさせない。ちょっとばかりお腹の出てきたキースだって、負けるものかとロニーとのギターバトル。
でも、さすがに映画だけあって、メンバーへのアップのシーンも当然たくさんあって、ちょっと動きと皺の深さのアンバランスさを感じてしまった。

 ちなみに、一緒に連れて行った高校1年の息子は、父親がノリノリの音響の中、しっかり寝ていた。
その上、300席ぐらいの映画館に観客は私たち親子を含めて8人だった。これはちょっと寂しいよな、と思いながら「まだまだ行けまっせ!」と独り言を言って席を立った。

2009年5月3日日曜日

祖谷の里 リベンジの山 三嶺(みうね)

 四国・徳島 平家落人の集落の点在する祖谷の里にある「三嶺(みうね)」(1893.4m)へ出掛けた。
大阪-淡路島-徳島からは徳島自動車道・美馬インターから細くてカーブの多い山道を進み、奥祖谷 二重かずら橋のすぐ前にある丸石パークランドという宿に、数年前の台風で寸断された山道も、きれいに整備されて予想以上に早くたどり着く。この宿はかずら橋の観光土産物屋のついでに宿泊施設を付設して、色々と気を遣ってくれる奥さんと民謡のうまいお母さんでやっている、ちょっと失礼な表現をすると、パークランドと言うほどの規模ではないが、暖かな雰囲気の小さな土産物屋さん。昨年の同じ時期にも利用させていただいたが、残念ながら昨年は土砂降りのため目的の三嶺登山はならず、今年のリベンジとなった。
 隣にある日本百名山の一つ「剣山」(1995m)は5年前に登り、剣山から三嶺へ縦走も出来るが、今回は名頃(なごろ)という集落にある登山道から三嶺-西熊山-天狗塚と約7時間の距離を歩いた。ブナやトチのきれいな樹林を歩き、尾根に出ると一面のササ原で、晴天の元、緑のじゅうたんを敷いたような風景を進む。頂上は360°の眺望で四国の山々が全て見渡せる絶景。三嶺頂上からさらに尾根沿いに西に進み西熊山のお亀岩避難小屋で近くの水場のわき水をのみながら昼食、時々笛の音が聞こえて、高知県側から登ってきた方に聞くと熊が出たとのこと。そういえば、前夜丸石パークランドの奥さんに誘導されて、下山口まで車を置きに行ったのだが、その山道30分くらいの間に狸を轢きそうになり、ニホンカモシカにぶつかりそうになり、鹿もひょこひょこ出てくれば、ウサギを追いかけるシーンもあった。 









 この登山口「名頃」の集落のあちこちには、もともと案山子として作り始めた人形がひょうきんな表情で立っている(中には座っていたり、寝ているのもあるが)地元の名頃小学校の生徒が中心になり、「かかし工房」で作っているとのことで、色んなテレビ番組の取材が来て、それを見た観光客も増えているとのこと。                                            
平家の落人の作り出した文化の息づかいと、素朴な山里の風景はまた来たくなる場所だった。