長いGWの休みも終わろうとしている、なんて中学生が新学期を面倒くさそうに迎えるような気分だが、このGWの間に58才の忌野清志郎がこの世を去った。
それほど忌野ファンと言うほどでもなく、高校の頃友人が「このバンド、RCサクセションって言うんだけど、<ある日作成しよう!>と思って付けたバンド名なんだ」と言ったことと、知っている曲と言えば『ぼくの好きな先生』くらいのものだが、数年前から私の大好きな劇作家・演出家の岩松了の映画にひょうっこり出演してたりして「いい年なのに頑張っているな」などと感じていた。
なんと45年間一緒にやっているオリジナルメンバーのミック・ジャガーとキース・リチャードは御年66才、一番年上のチャーリー・ワッツはなんとさらに2才年上の68才!途中参加のロニー・ウッドでさえ62才という、年齢だけだとそろそろ被介護世代バンド。そんな彼らの3年前2006年のニューヨークでのライブを中心に作られた映画『SHINE A LIGHT』を観てきた。同じ頃、大阪ドームでの彼らのコンサートを観てきたことを思い出し、出るシーン出るシーン「う~ん」とうなりっ放し、『Tumbling Dice』や『Brown Suger』では自然と体が上下運動になっていた。それにしても、ステージ上での彼らの所狭しと動き回る姿は感動もので、特に、いつまでも贅肉ゼロ状態のミックの、ジャンプしながらのダンスは全く年齢を感じさせない。ちょっとばかりお腹の出てきたキースだって、負けるものかとロニーとのギターバトル。
でも、さすがに映画だけあって、メンバーへのアップのシーンも当然たくさんあって、ちょっと動きと皺の深さのアンバランスさを感じてしまった。
ちなみに、一緒に連れて行った高校1年の息子は、父親がノリノリの音響の中、しっかり寝ていた。
その上、300席ぐらいの映画館に観客は私たち親子を含めて8人だった。これはちょっと寂しいよな、と思いながら「まだまだ行けまっせ!」と独り言を言って席を立った。