Powered By Blogger

2012年7月25日水曜日

そうとは知らずに「しらす街道」

日本一高い瓦礫の山を途中でリタイアし、落胆とふがいなさで一杯の中、
「魚介類は何でもうまいです!」という今回富士山登山をアテンドしていただいた方から聞いていたので、どこぞで旨いものでも食べて気分転換しようと、沼津の町を抜けて海岸線の旧東海道に車を走らせる。
街道が現在の国道1号線に合流するあたり、住所は富士市になっていて、突然道路標識に「しらす街道」と出てきて、思わず田子の浦漁港方面に左折すると、今度は「しらす丼」の幟と「田子の浦漁港食堂」という何ともそそられる看板が出現。ためらうことなく車を港へりの駐車場に入れる。

ありましたがな、田子の浦漁港食堂。
ようするに漁港の船上げされた魚介類を捌いたり保管する建物の一部に、
机と椅子を並べたポートサイドオープンエアーレストランと言ったところか。

さっそく、「ぷりぷり生しらす丼~富士山盛り」800円也を注文する。
出てきました、そういえばあの瓦礫の山のようなしらすの山。
なんでも本日は漁が休みの日なので、丼に乗ったしらすの半分ほどは「釜揚げしらす」とのことで、
雪の残った富士山だと思えばいいのかと感じる。
味の方はというと、春には能登でピチピチはねる「いさざ」を食する我らの感覚としては、決して生き生きとは感じられない食感だが、醤油をぶっかけてこれだけの量があれば十分満足。

港に浮かぶ漁船を眺めながら、そよそよとした海風に吹かれて、なかなかのランチタイムだった。

2012年7月22日日曜日

2800mの呪縛は解けず、富士山はお預け

有名だけど顔を合わせたくない人物の一人や二人は誰でもいるが、それと同じような感じでこれまで足が決して向かなかった山が「富士山」
端的に言えばガレキだけで面白みのない、たいした山でもないのに標高が高いだけに偉そうにしている、好かんやつ。

しかし、彼も何を血迷ったか深田久弥氏の百名山の一つなので、こなしておかなくてはならないと7月21日御殿場口の登山口に向かう
霧と小雨でどこに富士山があるのかもわからない天気の朝。
それにしても、ガレキだけの世界。宇宙ものSF映画の撮影にも何度か使われたようだが、実に納得できる景色。
そもそも、写真を撮るネタがない。
撮るとしたら表示板くらい。
進んでも進んでもガレキ、続いて休業中の山小屋
七合目の標識。文字が読めない状態で、どこかから古い電信柱が飛んできたみたいだ。

呪縛の標高2800mを過ぎて2900m、3000mで出てくる山小屋「わらじ館」
高山病恐怖症の私はちょっと息苦しさを感じるが、小雨と霧のせいか、苦しさはそれほどなかった。
ところが今夜の宿「砂走館」(3090m)に到着し、過去の失敗をもとに、のどの渇きにもビールには手を出さず、明日のためにとカレーをおかわりして・・・・そこまでは良かったのだが。
満室の山小屋に消灯が来て、そこら中から寝息が聞こえてきた頃から激痛頭痛!嘔吐にトイレに走り・・・の繰り返し。ほとんど睡眠もとれず、夜明けとともに下山する。
ご来光?それも霧で何も見えず。

それにしても山小屋に滞在する登山者達は、これまでの山小屋の人々とちょっと雰囲気が違う。
山をこよなく愛して色んな山に登る「山好き」人種がほとんど見られず、アミューズメント施設「富士山」の頂上を目指し、記念写真を撮ってくる。そんなツアーの客がたくさんいて、テン場も無ければ、自炊のためにガスバーナーを取り出す人も無し。これはやっぱり好きになれない山だと改めて感じる。

でも、リベンジはしなくては!!
別のルートで標高の高い場所に長時間滞在しないよう、日帰りで頂上を目指すべく作戦の立て直しだ。