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2010年3月10日水曜日

ひさびさに、志の輔らくご

 何だか落語家みたいな格好の写真をトップに出して、落語の話をしないのはどうしてだ!と一部の方からのお叱りがあったからと言うわけじゃないけど、それなりに好きな噺家の独演会や何人かの噺家の高座や寄席にも出かけてはいるのだが、この究極のイマジネーションの世界はなかなか文章では表現しにくいのが実情で、つべこべ言わず観に行け!と言いたいくらいなので、なかなかこのブログのネタにはならない。
 まずは好きな噺家でここ1年で観に行った名前を挙げると、柳家小三治、三三(さんざ)、権太楼、さん喬、喬太郞、昔昔亭桃太郎、瀧川鯉昇、春風亭小朝、そして最近は人気がありすぎてなかなかチケットが手に入らずしばらくご無沙汰していた立川志の輔。
 ここ1,2年は三三の噺がすごくいいと感じているけど、今回は以前入れ込んでいた志の輔を大阪の国立文楽劇場で観てきた。師匠が大阪で?というだけで何となく場違いな気がしていたし、それを文楽劇場だと果たしてどうなるのかなと興味心身の趣で出かけたが、これがなかなかマッチしていた。ずいぶん昔に、金沢の能楽堂で独演会をやったとき師匠の落語を初めて観たことを思い起こせば、そんなに違和感もなく、また、時々文楽とジョイントの高座をやっていることを思えば、案外自然な形かもしれない。
 おなじみの『紺屋高尾』をしっかりこなしていて、色物の噺では、特に沈黙と言えるほどの「間」の取り方が、噺のイメージを大きく左右してくると思っているのだが、以前にも増して志の輔師匠はその間をにくいほどうまく取っていた。多少よいしょ気味で言えば、すでに噺に円熟味が備わってきたように思え、思わず帰りに志の輔オリジナル手ぬぐいとDVDなぞを買ってしまった。