宿のオヤジさんによると、昨日雷雨の中ヘリコプターの救難活動があり、駒ヶ岳のどこかで滑落事故があったらしいとのこと。「そんな事故が起こるような場所は全くないのだがな・・・・」と彼は頭をひねっていたが、その言葉通り、天気も回復し、時折秋を思わせる風の吹く中、快適な登山になった。
登り2時間位で「駒の小屋」にたどり着き、頂上付近の広がりが小屋の横の「駒の大池」の水面に映っていた。ちなみに小屋のある一帯は頂上より標高にして100m弱低い湿原で、季節的には盛りは過ぎたもののいくつかの高山植物が花を咲かせていたが、残念ながら何という花なのか・・・・
小屋から木道を通り頂上にたどり着くと、雲の間からかすかに尾瀬の名山「燧ヶ岳」が見えていた。
下山途中、行程のほぼ半分ほどの場所に冷たくて美味しい水の流れ出る水場があり、そこでしばし涼を取る。涼しさと旨い水を求めてやってくるのは人間様だけではなく、蝶が一匹私にまとわりついて離れなかった。もしかしたら、こいつは誰かの化身かな?などと思わせるくらい私の周りから離れようとはしなかった。汗の中の塩分でも吸いに来たのかな?