Powered By Blogger

2009年3月20日金曜日

朝の風景 その6 伏見川

 うちの近所を流れる伏見川は、金沢の南端の満願寺山・窪町あたりを源流に、お隣の野々市町の近くを通り北西に進み、日本海に注ぐ手前で金沢市内を流れる犀川と合流する川。
 日も長くなったことだし、冬の間中止していた朝の河原の散歩を再開した。うちの近所は極めて下流のせいか、子供の頃は魚釣りをすると言うより、ゴミ釣りをしていたような川だったが、下水道が整備され近所に大型の地下浄水場が出来たためか、最近はものすごくきれいになった。
誰かが放した鯉が大型化して何匹も並んで泳ぐ魚影があり、鮭の遡上する姿も見られるようになった。河原には20年くらい前に植林され「桜の名所」となった桜並木があり、いつもの鷺がいつもの場所にたたずみ、鳥の種類も年々増えていくように感じる。
 その伏見川に掛かる六つの橋分を約40分かけて歩くのだが、何年も前からこの散歩道ですれ違う反対方向に散歩する方が何人もいて、いつものように「おはようございます」のあいさつ。
上流には雪がまだうっすら残る山々が見え、足元の土手を見るとツクシがあちこちに顔を出し、黄色い花がぎっしりと咲いている。水仙もあるのだが、そうではなさそうな花が群生していて、帰ってさっそく植物図鑑を眺めて探すと、季節的にも「サクラソウ」に近い品種のようで、サクラソウの仲間を次々と見ていき、たどり着いた名前が「プリムラ ワイルド」

ジャケ買い記録 その1

 世の中の音楽媒体の主流がCDになった今では、ちょっと物足りない気分ではあるものの、ミュージシャンの名前もその曲自体も知らずに、ジャケットを見ただけで購入してしまう、いわゆる「ジャケ買い」の傾向は、レコード屋さんで、立てて収納してあるLPを一枚一枚見ていく時代から続いている。
とは言っても、仕事帰りにふらりと立ち寄るようなCDショップも、通販や音楽配信の波に押されて、一つ一つ姿を消して言っている中、ショップを探すだけでもちょっと難儀な時代になったようだ。あの、ジャケットを次々眺めて、時には裏返してミュージシャンの名前や制作年などの文字を確認するのが楽しいのに・・・・それで、中身はどうだったの?と聞かれると、それがそれなりに心を打つ曲以上の「あたり」のアルバムがほとんどなんですよね。

 わかっていただける方なら、大きくうなずいていただけるだろうが、ジャケットの作りの美しさと言えば、ECMレコードです。ECM(Editions of Contemporary Music)社の音作りのコンセプトは、”The Most Beautiful Sound Next To Silence"~沈黙の次に最も美しい音~というように、それがしっかりジャケットにも表現されていて、キース・ジャレット、パット・メセニー、ゲイリー・バートンなどのミュージシャンの音にジャケットを眺めながら心酔したもの。ちなみに、私は若い頃2年ほどドイツで生活していたが、当時まだ東西に分断されていたベルリンが本来の目的地だったのだが、ビザの発給待ちをビールでも飲んで待つとするか、と、しばしの滞在を予定していたミュンヘンが、このECMレコードの本拠地だと知って、ECMがあるくらいならすてきな町に違いないと、ベルリン行きを中止してミュンヘンに住むことになったくらい。

 さて、今回のジャケ買いはGiovanni Allevi『JOY』中のイタリア語が良く読めないのだが、Milanoの文字がいくつも出てくるのでミラノのピアニストなのだろう。髪の毛の中にいくつものピアノの鍵盤を突き刺したジャケットは「何かあるな・・・」と感じさせ即購入、収録12曲全てピアノソロだが全く飽きさせないし、思わず泣かせるフレーズやリズムを取りたくなる曲など「大正解」のアルバムだった!