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2012年2月20日月曜日

ヨーロッパの冬景色 BMWとベンツ


 特に車が好きなわけでもないので、それほど興味はないが、今回ドイツに行き、たまたまBMWとメルセデスベンツの拠点を訪れることになったので報告ついでに・・・・

まずはBMW
本拠地はバイエルン州の州都ミュンヘン。
なんといっても社名がそのもので「Bayerische Motoren Werke AG」バイエルン発動機製造株式会社とものの本には翻訳として書いてあるが、ドイツ人のネーミングらしい社名。

 
 
オリンピックがこのミュンヘンの地であったのは1972年、日本では男子バレーボールの「ミュンヘンへの道」なんていう番組がテレビで放映され、その男子バレーは見事金メダル獲得。
水泳ではマーク・スピッツなんていう、犬かきでそこまで早く泳げるのか?と思うような選手も活躍した大会だが、そのオリンピックスタジアムのあるオリンピックパークのすぐ横にBMWの本社とその博物館、そしてイベントができるような大きな施設「BMW WELT」(BMWワールド)がある。
地下鉄の駅を地上に上ると突然どでかい建物が現れる。

 

 ステージに上り表彰されたというのはこれまでの人生の中でほとんど記憶にないが、その晴れの舞台に招待され、スポットライトの中、記念のトロフィーをいただいた。(詳しくはうちの会社のホームページでご覧ください)ちょっとだけ写真入れておきますが・・・・


 ミュンヘンおよびバイエルンは若かりし頃2年ほど住んでいた場所で、ドイツに来たら必ず寄ってうまいビールと白ソーセージをいただく。
 初めてミュンヘンに来たとき、このオリンピックパークの中にミュンヘンオリンピックの金メダリストの名前のプレートがずらりと並んでいる階段状のモニュメントに立ち寄り、大学の先輩の名前を見つけていたく感動したことを覚えている。
 その当時から円筒形をくっつけて建ててあるような独特の建物に、バイエルンの旗のブルーとホワイトのコンビネーションのBMWのマークがついていることは知っていたのだが、興味がないとは恐ろしいもので、一度として足を踏み入れたことはなかった。
 ちなみにその横にあるお椀みたいな形がBMW博物館でここで受賞製品の展示。
もう一つの写真のマジンガーZのスフィンクスみたいなのが「BMW WELT」で授賞セレモニーが行われた。

 

 さて、今度はメルセデスベンツ。
こちらの本拠地はバーデン・ビュルテンブルグ州の州都シュツットガルト。
 

 シュツットガルトといえば!そう、サッカーの全日本代表岡崎慎二の所属するサッカーチーム。
そのチームの試合を見たさにこの町に滞在する。
観戦のために必要だと大きな毛布を3枚も抱えてきてくれたうちの取引先の担当者は
「こんな寒い日に試合見に来るやつは狂ってるとうちの社長は言ってました」と笑って会場の
『メルセデスベンツアリーナ』に向かう。

 5万人以上の収容だと聞いていたが、やはり寒さのせいか公式発表の入場者数は45000人。
それでもすごいよね。対戦チームのベルリンの応援席の約2000人以外は当然シュツットガルトの応援。
 寒さの中、陽の当たるサイドの席はちょっとラッキーだったが、それでも気温は-8℃。
スタジアムでは人々はこれを片手に観戦するというグリューワイン(ホットワイン)は前半終了前に売り切れ。凍ってしまうのではないかと思うようなビールを片手に観戦。
 


 最高の試合でしたね。5:0での勝利。岡崎も1点決めて、その上この試合がドイツでの初出場という酒井もその日のスポーツ新聞では「今日のベストイレブン」に選ばれていた。頼もしい限りだ。



ゴールの瞬間巨大スクリーンには岡崎の顔が映し出され、45000-2000人が「オカザキ~!」と大合唱。




 
 興奮し、その夜は地元のテレビのゴールシーンを次々探し、感動を反芻していたが、その日はドルトムントの香川も決勝点を入れ、日本人としてはこんなにうれしいことはなかった。

 
 
 

 次の日はサッカーがあまり好きではないドイツ人の社長と彼の奥さんにつれられて、サッカーをやったアリーナのすぐ横にある『メルセデスベンツ博物館』に出かける。
反対に私は車に興味がないので7階建てのこの建物スペースに途中で飽きてしまった。
さわりだけでもいくつか写真を・・・・


2012年2月19日日曜日

ヨーロッパの冬景色 ウイーン

 
  太平洋側出身で、日本海側に住む多くの方から聞く言葉に、
「冬は雲が低く垂れ込めて、暗くて寒くて気が滅入ってしまう・・・・」というのがあるが、
そんな方には「絶対にヨーロッパには住めませんね」と回答しておくことにしている。

 反対に日本海側生まれで、その同じ町に住む私には、冬の快晴で青空の太平洋側の天気は、落ち着かない上に嘘っぽい、まるで銭湯の壁画を見ているようで、湯冷めしそうな妙な寒々しさにおそわれる。

 というわけで、体全体で冬を受け止めようと、およそ20年ぶりに極寒2月のオーストリアのウイーンに行ってくる。
日中でも氷点下10℃度近くで、朝夕は氷点下15℃以下にまで下がる凍り付いたような町に、昼過ぎに列車で到着。世紀末芸術と音楽の都に触れようと、まずは宿泊したホテルはとってつけたような名前の「ホテル ベートーベン」 
近くには、午後なので半分ほどが店を閉めた市場「ナッシュマルクト」があり、ロースト肉と野菜を爆弾的にパンに挟んだギロスを買い、ほおばりながら歩き出す。
これまたすぐ近くには世紀末建築の代表格『分離派会館(Secession)』があったが、中は大改装中で、クリムトの壁画『ベートーベンフリーズ』の部屋しか公開されていなかった。


『造形美術アカデミー絵画館』で宗教画、『レオポルトミュージアム』でげっぷが出るほどエゴン・シーレの作品を見て、表に出ると夕闇とともに一気に襲ってくる寒気。
今日中に観光どころの一つぐらいみておこうと地下鉄で大聖堂「シュテファン寺院」に移動するが、このウイーンのシンボルも寒さで凍り付いたような姿。
中国人観光客の団体が騒いで通り過ぎていった。


ヨーロッパの冬は観光施設が休館の場合が多く、もちろん花々が咲き乱れる庭園は雪や氷に閉ざされるし、屋外の彫刻類や噴水は低温による破損を防ぐためにカバーが掛けられることが多い。
音楽の都のオペラやオーケストラのコンサート類も開催の数が少なくなるようだ。
そんな中、なんだか「はとバスツアー」で花魁ショウを見に行くような感覚で「クアサロン」に足を運び毎日20:30からやっている、これまたとってつけたようなタイトルの「シュトラウス&モーツアルトコンサート」を観に行く。
予想通り日本人と中国系の観光客が半数を占め、今週は俺たちの当番なんだよね、愛想よくやるとするか、という感じの室内楽楽団が、当たり障りのない楽曲とおまけのようにバレエのさわりが披露される。
まあ、あらかじめチケットも買わずに突然行くのだからしょうがないかな。

翌日、日本でにわかに買っていったガイドブックに「音楽の巨匠ゆかりのスポットを巡る」などとタイトルがあり、もしかしたら寒いからそれぞれの像にも覆いがかかって見れないかもしれないと思いながら、地下鉄24時間乗り放題チケットの元を取らねば!という浅ましい思いから、音楽の聞こえない音楽家の像を巡る。
市立公園の中は池も小川もしっかり凍り付き、飛んでくる鳥たちもぼ~っとしていると足下の水が凍って動けなくなるんじゃないかという感じ。まずはシューベルトの像。
「寒いのに大変だな・・・」と声を掛ける。

そして、いつも金ぴかのヨハンシュトラウス2世

公園を抜けて、ウイーン交響楽団の本拠地「コンツエルトハウス」の近くのベートーベン像

ほとんど訪れる人影もなく、みんな寒そうだった。