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2011年11月24日木曜日

気がつくと金沢カレー


 日本各地で「B級グルメ」なるものを競って町の活性化につなげようと頑張っているようだが、
子供の頃から食べて親しんでいるカレー屋さんのカレーが『金沢カレー』とタイトルを纏って、
元祖だとか本家だとか言い出したり、果ては海外進出しだしたのはほんのここ数年のこと。
 
 そもそも金沢カレーとはなんぞや?
最近、質問されることがあるので、回答の準備はいつもしているものの、これが金沢特有のものだというのは、これがあたりまえだと思っていた一市民の私(だけじゃないでしょうが)には、
「へ~、そんなものなのだ」と反対に気付かされてしまったりしてる。
1)ステンレスの食器に入って、黒っぽい濃厚なルーがかかっている。
2)付け合わせにキャベツの千切りがのっている。
3)先割れスプーンかフォークで食す。
が基本的な定義のようだが、それぞれの店で工夫はあるらしい。

 東京・神田の古本屋街を歩き疲れて腹が減って、JRの駅に向かう道すがら、ふと見ると『ゴーゴーカレー』のギンギラ看板があって、思わず突撃してしまったが、今度は「え~っ?!こんなところにまで?」と思わせた邂逅が、なんと熊本の繁華街下通り商店街。
馬刺しと辛子レンコンを食べる前にお会いしたかったものだ。
『チャンピオンカレー』通称:チャンカレーの熊本下通店はすこぶる繁盛しているようだ!

 この金沢カレー、ふらりと食べに行きたくなるのが、おおむね日曜日の遅めの昼食。
自宅の一番近所の『ゴーゴーカレー 保古店』に午後2時頃でかけるとそれなりに多くの人がいて、特に5の付く日は自動券売機の前に列ができるくらい。

 その5の付く日に出かけると、もれなく「トッピングサービス券」なるものがいただける。
 トッピングとは「らっきょう」や「ゆで卵」の類で、カレーと福神漬けだけでは寂しいという輩が、これまた券売機で購入するもの。

 この日は、後からドタドタとやってきて、さっき起きたばかりという感じのボサボサ頭の小太りのお兄ちゃんが、「服と一緒に洗濯したらこんな姿になってしまいましたがいいですか?」と紙の塊と化したトッピングサービス券を、どうにか伸ばして広げようと必死になって店員に見せていた。
う~む、恐るべしトッピングサービス券!

 さて、私のイメージするカレー、特に1日中腹を減らしている世代の中学生から高校生の時代は、カレー屋と言えば『インディアンカレー』だった。
 これも思い起こせば同じスタイルのいわゆる金沢カレーで、チェーン店の一つがすぐ近所のスーパーの2階にあったので、しょっちゅうたむろしていた。
同じ経営者のやっている『百万石うどん』と隣り合わせの店で、うどんとカレーを交互に食べているうちに常連になり、「うどん屋が忙しくなってきたから、ちょっと店番しておいて!」などと言われて、調子に乗って「任しておいて!」などと見よう見まねでカツを揚げて、エッグスライス器でゆで卵をばらして客に出していた。
そういえば、あの店のおじさんは「まかない」でカレーうどんをよく食べていて、時々食べさせてもらったな・・・・ 
 決して店が全部無くなったなったわけではないようなのだが、久しくこの『インディアンカレー』は久しくなりを潜めていて、このブームの中、懐かしさの余り復活をと望む人が出てきたのだろう、
今度新しく店舗をオープンとのこと。
 
 早く出かけてみたいものだ。