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2009年7月25日土曜日

ドイツ紀行 その7 ミュンヘン現代美術館にて

 ミュンヘン観光の定番に、仕掛け時計のある新市庁舎とフラウエン、ペーター両教会、そして時間のある人は芸術の町を満喫するための美術館がいくつかある。18世紀までの作品を集めた『アルテ・ピナコテーク』19~20世紀の作品を集めた『ノイエ・ピナコテーク』があるが、その二つの美術館と並んで新しくできた現代アートの美術館『モダン・ピナコテーク』(Pinakothek der Moderne)に足を運んだ。絵画、彫刻、オブジェ、映像、家具や日用品のデザイン製品までしっかりと納められている。
 ここで、感動したことが2つ。
3階建ての建物の2階は、現代美術と言っても比較的クラッシックな20世紀初期から第二次世界大戦あたりまでの作家の展示がしてあるが、ミュンヘンを一番の活動の場とした画家で、強烈な色彩とファンタジーに富んだ形の抽象画で有名なカンデンスキーの絵『Der Reiter』(騎手と訳すのかな?)の前に、幼稚園児と思われる15~6人の子供達に子供向けのプログラムを担当している美術館員のお姉さんが絵の説明をしていた。ちなみに日本では考えられないが、子供達は時価数億円?の絵の前のスペースに思い思いに座り込み、中には寝転びながら、時折、引率で付いてきた何人かのお母さんの顔をうかがいながら、それでもじっと美術館員の言葉に聞き入っている。
「この濃い青の色はどんな色かな?そうですね、寒いとか深い海とかの色ですよね」
「それに対し、このオレンジ色とか赤は?そうですね、あたたかな色ですね」
「それじゃこの色は?そう黄色ね。黄色は何の色かな?」
するとほとんどの子供達が発した言葉「太陽!」「そうですね~空に輝くお日様ですね」
ドイツの教育は正しい!!と感心してしまった!(この辺の意味がわからない人は6/21付ブログコーナーをご覧下さい)
 そして、もう一つ感動のタネ。最近日本でも色んな地方に現代美術の美術館が出来てきたが、私は日本に限らず美術館は建物自体も芸術品であり、当然その中のトイレもその域にあると思っていて、早速このモダンピナコテークのトイレにも入ってみた。用を足すのが申し訳ないようなデザインだった。
 写真は美術館の向かい側にあったライト(あかり)のお店のショーウインドウと、
町でよく見かけた自転車で引っ張るスタイルの乳母車



ドイツ紀行  その6 ミュンヘンの町へ まずは一杯!

 なんだかんだ日々を過ごしているうちに、ドイツの記憶も薄れてきそうだが、バイエルン州の田舎を転々とした後、州都ミュンヘンに突入。ミュンヘンと言えばビールだが、確かにこの町のビールは美味しい!昔、ドイツのホテル学校のお酒の授業でビールの時間があり、その醸造方法や種類を教えられたが、法律で水とホップと麦、この三つの素材しか使用してはならないと決まっているのに対し、教師が私を指して「日本ではそのほかに米やトウモロコシなんかを入れているんだってな?興味深い味がするようだな」と明らかにバカにしていった言葉を思い出す。そもそも、お酒はその原料の味がほのかに漂ってくるのが美味しい酒の私の定義なのだが、それが日本のビールみたいにただ苦みばかりを追いかけていたりするのなら、別に麦を原料に作らなくてもいいのじゃないかと思ってしまう。私には、例えばキリンラガービールはキリンラガービールという飲み物の味がするだけで、決してビールの味はしない。アサヒスーパードライもしかり・・・・
特にバイエルンは酵母の入ったWeiss Bier(白ビールとでも訳すのかな?)が主流で、私の好きな銘柄は「シュナイダーヴァイスschneider weisse」ミュンヘンでは規模的に小さな酒蔵だが、一時期私の住んでいたミュンヘンのど真ん中、観光客ごった返しの喧噪からちょっとはずれた所にビアホールがあり、ドイツに出掛けたら、特にミュンヘンに用事のない時でも、 このビールを飲みたいがためにミュンヘンに立ち寄っている。 ビール愛好家のお酒屋さんサイトにもしっかり載っていた。
http://www.24sake-tanaka.sake-ten.jp/schneider-weisse.html
*ドイツ南部・ババリア地方特産の小麦を原料とするヴァイス(白)ビール。この地方で小麦ビール専門に6世代に渡って造り続けるシュナイダー家のヴァイセは、酵母入りビールであるヘーフェ・ヴァイツェンタイプとしては色が濃く、フルーツ・アーモンド・モルト・スパイス等の複雑な香りが楽しめます。(ベルギーのように実際にスパイスは入っていません)風味豊かでコクもあり世界的にも最上級の評価を受けています。
 この白ビールにもう一つの名物の「白」-ヴァイス・ヴルストWeiss Wuerst白ソーセ-ジとのコンビネーション、ついでに白いダイコンを螺旋状にスライスしたシンプルサラダとの組み合わせはなかなかのものだ。