和歌山の知人で、「ラインラント・プファルツ州経済省名誉代表」「和歌山日独協会副会長」という何だかおっかない肩書きの方から、ドイツに行かないか?とお誘いを受けたのは、梅の花も咲いたかどうかの春先のことだった。毎年春には、ハノーバーメッセという技術系の世界最大とも言える見本市があり、それに合わせて勉強のためにと会社の若い社員を連れてドイツの地には行っていたのだが、勉強のためだと思っているのは私だけのようで、言葉はもちろん、対外国人恐怖症的な社員を何から何まで面倒見ていると疲れてしまい、この不況の中無駄な経費を使うこともないと、しばしその流れはお休みしていた。ところが、仕事が絡まず個人的にお誘いを受けると、それなりにぶらりと行きたい場所も頭の中に浮かんできて、さしずめ今回のドイツ行きは、すでに風化してきている25年前の自分の足跡を、違った角度から歩いてみようと、思い立ったもの。6月27日に関西空港を出発し、前半の7月1日まではひたすら過去に住んだ町や思い出の場所を辿り、7月2日からは和歌山日独協会の今回のメインイベント、コーラス団のドイツにおけるステージとそれに関わる日独交流のオマケとして参加し、7月6日の朝関西空港に戻るという日程だった。
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