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2009年9月6日日曜日

利賀村の一夜

ブログは本来日記のように日々を記録していくはずが、なかなか出来ないものというので、これは記録しておかなくてはと思って溜まったことの連続。
 まずは8月22日(土)に富山の南砺市利賀(旧利賀村)で開催された、SCOT Summer Season 2009の演劇『廃車長屋のカチカチ山』
劇団「SCOT」(SUZUKI COMPANY OF TOGA)はその名の通り演出家<鈴木忠志>率いる劇団で、その活動拠点を富山の山奥の利賀に移して30年以上になるとか・・・・そういえば初めて『利賀フェスティバル』を観に来たのも学生時代のことだから、それくらいからやってるんだなあ、主幹の鈴木氏もさることながら、その頃からいる劇団員も老体に鞭打ってを感じさせるくらい、頑張ってわめいている。私が見る限り極めて肉体派の芝居を、マイクなしでわめいて表現する劇団で、団員も国際的なら活動も海外にまで広がっている。ふるさと創生の話に乗ったり、地域の援助やスポンサーを募ったりで大変な時期もあり、ここ数年、毎年必ず届いていた『利賀フェス』の案内が来ないなあ、とは思っていたが、久々にSCOTの文字が大きくタイトルアップされた案内が届いた。大小合わせて9個ある舞台を使い開催されるプログラムのうち、地元の人も海外からの観客も、待ち遠しくて仕方のないのが野外劇場でのステージ。これまではこの屋外ステージは『世界の果てからこんにちは』という芝居がメインだったのだが、今回は再出発の意味を込めて新作『廃車長屋のカチカチ山』での公演。

この野外劇場での最大の呼び物は劇中に惜しみなく打ち上げられる花火と懐かしい歌謡曲数々(特に島倉千代子の「からたちの花」は最高だ!)に乗って表現される芝居。

パンフレットにあった新生SCOTの目標とするところ。①日本ではまだまだ成立したことのない多国籍国際劇団を作り活動すること。②そのために国際交流ではなく国際化した地域の成立を目指し、施設を改善し新しい運用ルールを作ること。③そのことを通じて、国際化時代における芸術文化活動の未来に先取りした成果を、世界の芸術文化に携わる人たちに示すこと。開演の鈴木氏の挨拶に会場のあちこちから「死ぬまでやれ~!」との声が飛んでいた。
そうそう、忘れていた!野外劇場での公演のもう一つの楽しみは樽酒の振る舞い。公演後ステージには大きな樽酒が二樽。ギリシャの姉妹都市の市長と南砺市市長による鏡割りと共に来場者に一斉に振る舞われた。入場の際にプログラムと一緒に紙コップが配られたのはそれに使うため。


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