2011年5月29日日曜日

オラ! スペイン紀行 その2 いざ、イエクラへ

 スッキリ晴れて、暑くなりそうなバレンシアの朝。
窓からは街路樹(当然オレンジの木)の道を伝って行くと視界に昨日うろついた大聖堂あたりが望めた。
 幸運なことにバスターミナルがホテルのすぐ横で、これまたホテルのフロントのお兄ちゃんいわく「自動販売機があるから簡単でっせ!」とのことでターミナルチケット売り場に行くと、ヨーロッパ各地に行くいわば国際バスを得意としてるバス会社のカウンターがたくさんあって、それぞれのカウンターにまばらに客が並んでいる。
 ALSAという国内線大手のバス会社の自動販売機がぽつんと立っていた。「そうか、どこで迷ってもスペインにはALSAがあるさ!」などとつぶやいて、いざ買おうかという時に気がついた。自販機も当然スペイン語だ。でも、この手の自販機の表示される質問事項は万国共通のようでで、言葉が理解できなくてもイマジネーションで簡単に買えてしまった。
Yeclaの文字と数字だけしか判別できないが「イエクラ行き、ターミナル22番、座席E1、10:12発 12:38着 料金12ユーロ」とチケットには表示してあるのだろう。それにしても、2時間ばかり乗って12ユーロは安い!ちなみに大きなバスなのに乗客は8人だった。

 街中から抜けだし、郊外の一面オレンジ畑の風景を見ながら、高速をひた走り、何だかちょこっと建物が集まった場所に近付いてきた。だーれもいないバスターミナルにバスは停まり、運転手のおじさんがひと言「イエクラ」
 えっ、まだ予定の30分前だよ!と日本語で言っても通じるはずもなく、ぽつんと炎天下のバス停に放り出される。バスはこの先いくつかの町を回って目的地に行くらしい。


 仕方ないので、横のカフェ(というよりバールかな)貼ってあった町の地図をのぞき込み、高い教会の建物がないか見回して、とにかく歩いてみることにした。すでに気温は30度近いだろう背負ったリュックと背中の間に汗が流れるのを感じた。
 それにしても、街中は日曜日のせいか閑散としていて、商店街らしき道も店が全て閉まっているので、何屋なのかもわからない。
 そうか!考えてみたらここはスペイン。シエスタ(昼寝)の国じゃないか!暑い日中に外に出てうろつく人間は少なく、人々は昼寝に入っているんだろう。

 教会らしき高い建物を見つけ、それに向かって歩くと少し人通りが多くなってきた。
HOTELの文字が見えて、まさかホテルはシエスタじゃないよな、とおそるおそる入り「オラ!」とカウンターのおばちゃんに挨拶し、今夜一部屋空いてる?と指を一つ立てる。
それだけでほとんど理解できたようで、部屋のカギをほいっと渡されて、町の地図はないの?と聞くと、滅多に出さないような「観光パンフレット一式豪華ファイル入り!」を取り出してきて、観光名所らしき場所を一つ一つ説明してくれる。何を言っているのかほとんどわからないが、なぜだか理解してしまう。
 これまたイマジネーションの世界で、おそらく今日は色々あって忙しいものだからごめんね、という感じのことを言って、これからあるパーティか何かの飾り付けを作りながら、
最後に「朝食は横のレストランオーロラで食べてね、オーロラは私の名前だよ」というので、
「私の名前はイエクラですよ」というと
「あら、ま~、それはそれは。ちょっとパスポート貸して!コピーしておくわ」
とはしゃぎだした。

 外に出るとやけに教会付近が賑やかで、着飾った人々が一杯いた。
おそらく結婚式か祭りか、教会の入り口はごった返していて、どれが新郎新婦か、どれが神父かもわからない状況。



 町の中心部と思われる市庁舎前広場に来ると、こんなに人がいるのかと思うほどになり、
どうも何かの祭りをやっているようで、屋台も並び、簡易型回転木馬で遊ぶ子供達の姿、仮装している人々、街中の道をはさんで人形がつり下げられてあった。




 屋台にはオリーブ屋さんやアクセサリー屋、これ一本で子供は一日泣き止むかもと言う感じの巨大なお菓子(グミ)を売る店などがあった。



 さて、だいたいどんな大きさの町なのか確かめようと、ホテルのおばちゃんがしきりにPRしていた古代ローマの遺跡が町の裏の丘にあるというので汗をかきかき登って行くと、目的地はがっしりした柵で立ち入り禁止で、ここも日曜日だからなのかシエスタ中なのか、見ることができなかった。
 ただ、町の全景は見渡せて、ワインの産地だから丘陵地にブドウ畑が広がっているのかと見渡したがそれらしい風景はなく、地図を再度見たらこの町には川が無く、果たしてこんなところでワインができるのかと不思議に感じながら丘を下っていった。


 ホテルに戻ると、レストランの中から宴会場まで、ホテル中大騒ぎで、さっきの結婚式のパーティーか、お祭りの宴会かわからないが、人々はシエスタから起き出してきたようで、騒ぎは延々と続いていた。

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