日中は30℃を超し、朝は10℃以下になる、この温度差がイエクラのワインを美味しくしているようだ。そんな朝、レストランと言うよりバールという感じのカウンターで朝食。大きなクロワッサンとカフェオレ、そして絞りたてのオレンジジュース。このバールは要は「Bar」の事だが、朝は簡単な朝食と目覚ましのエスプレッソ、昼はちょっとした定食、そして夜は延々と続くかのような社交場としての飲み屋となる便利な店で、私がクロワッサンをかぶりついている間に、これから仕事だというような町の人々が濃いコーヒーをキュッと一杯やって出て行った。
一件目のワイナリーは、ここで作ったワインをうちの近所のスーパーで出会ってYeclaというこの町を知るきっかけになったワイナリー『CASTANO』だが、残念ながら朝9時過ぎでは早すぎたようで、玄関から建物を見るだけにとどまった。
2件目は、Yeclaでは一番大きなワイナリーで、大きなレストランも併設し、工場見学もできるとのことで訪問する。『BARAHONDA』http://barahonda.com/という会社で、ホンダがバラで売っているのか・・・と日本人には覚えやすい名前のためか、工場内を見学中に「これは日本向けに今ラベリングしてます」と見せられた。泉佐野の商社さんがオリジナルとして輸入しているようで、ちょっとうらやましく思ってしまった。
実は、この工場見学は本来は前もって予約しないとできないようだが、半日付き合ってくれるという契約のタクシー運転手が「せっかく日本から見に来たんだからたのんまっせ!」とお願いしてくれて、それもしっかり英語の話せる案内嬢が施設内全てを回ってくれ、最後には正しいテイスティング講座までやってくれた。
*大きなレストランでは前日大きな宴会があったとかで、今日はお休みとのこと↑
*これがちょっとでぶっちょでトヨタ車に乗っているタクシー運転手↑
それにしても、ワインが安い。というより、ドイツのワインを見てもわかっていたが、ヨーロッパをはじめワイン消費の多い国々では、決して特別な飲み物ではなく日々の食卓には欠かせない飲み物で、基本的な物価の安いスペインではことのほか安く感じる。要するに消費量の少ない日本人はワインを高く買いすぎているようだ。
工場内施設を案内してくれたIrena嬢に、計8種類5ケース分くらいのワインを注文したいとメールしたら、運賃が本体の倍ぐらい掛かるし、日本に入ってからの関税も掛かるので、高くなって申し訳ないとの返事が来た。でも、イエクラワインのイメージが壊れないうちに日本で飲みたいので、高くなってもいいから計算してほしいと伝えると、それでもそんなに高くお金を出して飲むものじゃないから、日本の代理店にあなたの希望の品種を全部揃えて欲しいとリクエストするのでしばし待っていて下さいとメールが来た。なんとなく、九州の人が、安くて毎日飲めるから焼酎は欠かせない、といっているのと同じ感覚を受けて、正直な商売だと感心してしまった。いっそのこと、輸入代理店になりたいくらいだ。
そして、もう一件、ホテルのオヤジさんが進めていたワイナリーの一つで、町の中心に近く歴史的には一番古いという会社『PURISIMA』
直売コーナーには、なじみの客だろう、ポリタンクを持ってきて計り売りで買っていくお客さんが数人いた。
この日の数時間で今回の旅の一番の目的が果たせたようだが、残念ながら飲みたいワインはひょいひょい持ち帰れず、送るにも相当なコストが掛かる。
また、ここに来てしこたま飲むしかないかな・・・・
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