大好きなピアニスト「小曽根真」とジョイントコンサートをやっているというので、割とポップに仕上がったCDアルバムを1枚だけ買って聴いてみた塩谷 哲(しおのやさとる)のコンサートが金沢であるというので出掛けてきた。
色んなミュージシャンとのコラボで生き生きとそのピアノの旋律を響かせている彼のCDしか聞いたことがなかったので、どんなしつらえでステージをやるのか期待して行ってみると、会場の金沢芸術村「パフォーミングスクエア」のど真ん中の床にぽつんとヤマハのグランドピアノが一つおいてあり、その周りを半円に囲むように観客席の折りたたみ椅子が並べられていた。
観客100名ほど、ピアニスト本人、塩谷哲が目の前にいて、その指の動きがしっかりと見える。
最初は、何だソロか・・・とちょっとがっかり思ったものの、考えてみれば贅沢この上ないミュージシャンと段差や境目のないコンサートだ。
クラッシックやポップスのなじみの旋律をアレンジしたものや、オリジナルのピアノバトル状の曲まで、しばしホッとする語りを挟み込んで、何か即興でやりましょうか?と観客からのリクエストに応えて演奏した曲のタイトルが『肩胛骨』だったりと、ソロの演奏でこれだけ楽しめたコンサートははじめてだった。
資料によると東京芸大作曲科中退で、Sing Like Talkingの佐藤竹善とのユニット『SALT & SUGER』など幅広い活躍をしているようで、自ら「名前通り塩味の効いた音楽」というように、決してスパイスをきかせたという感じではなく、天然塩のようなじんわりと後味のする曲作りで、楽しく色んなことをやってくれる45才のピアニストだと感じた。
*ステージ後にサイン会というのもほのぼのした感じで良かったな。
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